じぶん更新日記

1997年5月6日開設
Y.Hasegawa


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[今日の写真] フンザの手前、カラコルム・ハイウェイの記念碑近くにあった「完全防御」の花。家畜から身を守るにはこのぐらいの棘が必要なのだろう。似たような植物はイランでも見かけた。こちらのアルバムの上から6番目の写真参照。



9月3日(日)

【思ったこと】
_00903(日)[因得]宣伝目的のEメイルを自動的に廃棄する方法

 ケガで入院してからEメイルによるお見舞いを多数?いただいた。このことはまことにありがたいのだが、その一方で同時に配信されてくる宣伝目的のメイルの多さには全くうんざりした。私は現在、大学公用、ジャストネット私用、和風サーバーの空メイル専用(現在は受信停止中)という3つのアドレスを使い分けているが、8月中に受け取ったメイルのうち、メルアド業者などを利用してばらまかれたと思われるメイル(中身を読んでいないものもあるのであくまで推定)の比率は
  • 大学公用:15%
  • ジャストネット私用:48%
に及ぶことが分かった。8月は夏休みのため、私の場合、一年中で最も受信数が少ない時期である。これが9月、10月となると受信数は一日10〜20通以上になってしまう。どうでもよい宣伝メイルの中から重要な私信を拾い上げるのは全く時間の浪費というものだ。

 そこで今回、大学公用HPと私設HPそれぞれに、メイルを送られる方へのお願いとして次のような文言を付加させていただいた。私設ページのほうに付加した文章は次のとおり。
  • 最近、宣伝目的のメイルが多数舞い込んできて重大な支障を来しております。宣伝メイルはいっさいおことわりします。
  • こうした宣伝メイルを自動的に廃棄するため、長谷川宛に私信を送られる場合は題名(Subject)の冒頭に [ToHasep] というカギかっこ付きの文字列を入れてください。この文字列が含まれていないメイルは自動的に廃棄します。ただし以下の場合はこの限りではありません。
    1. from行が「ac.jp」ドメインの方
    2. あらかじめこちらでアドレスが登録済みの方
    3. 長谷川からのメイルに対する御返事(SubjectにRe:を含むもの)
 私が愛用しているメイルソフト:Winbiff2.31(オレンジソフト)には、ヘッダの文字列などを手がかりに受信したメイルを自動的に振り分ける機能がついている。これを利用すれば、上記の条件を満たさないメイルは自動的にゴミ箱に移動されるという次第だ。

 いっぱんにメルアド業者などを利用してばらまかれるメイルというのは、Subjectを個人別に変えることはできない。いくらなんでも [ToHasep] のような文字列を含むSubjectが使われることはあるまい。発信者にはお手数をかけることになるが、これで私信との区別が容易になるのではないかと思う。

 多少気になるのは、上記の3番目。「SubjectにRe:を含むもの」という振り分け条件だ。悪質な業者だったら、最初から「Re:」をつけたメイルを送ってくる可能性もある。そういうことが起こった場合はこちらとしても詐欺行為として発信者やプロバイダに厳正に対処するつもりだが、最初にメイルを発信する時に、こちらのほうで最初からSubjectに特殊な文字列を含ませるということでも対処可能かと思う。

 それはそれとして、宣伝メイルなど百害あって一利なしだと思うのだが、本当にこれで売り上げが増えている業者など居るのだろうか。私などは、宣伝メイルを送りつけられること自体に嫌悪感を感じるので、仮にそれを開いた時にいくら詫び文が書いてあったところで決して機嫌を直すことはない。「このurlにアクセスしてください」などとあっても見ることは絶対にないし、商品が紹介されていたら「こんなもの絶対に買うもんか」という気持ちになる。いくら低コストで済むからと言って、Eメイルを利用した宣伝など、しょせん業者側の自慰行為にすぎず、私のように反感をいだくだけの消費者が居るということをもっと知ってもらいたいものだと思う。
【思ったこと(2)】
_00903(日)[_008PC]蹄鉄打ち、鍛冶屋さん.....カシュガルで本物の職人を見た

下記の内容を加筆修正して、こちらのエッセイに再掲しております。そちらのほうでお読みいただければ幸いです。

 前回、カラクリ湖からカシュガル直前までの区間の感想を記した時、「私にとってはカラクリ湖が旅行の目的地、そこから先は帰路と言えないこともない。」と書いた。その意味では、カシュガルはまさに帰路の通過点に過ぎない。しかし、イスラマバードからのパミール横断中にどこへ行くのかと聞かれれば行き先はやはりカシュガル、ここに到達して初めてツアーの目的が達成されたことになる。

 カシュガルに到達することには別の意義もあった。20年近く前に、中国国内のシルクロード各所(ウルムチ、トルファン、敦煌、嘉峪関)や旧ソ連中央アジア(当時の呼称で、アルマータからアシュハバードまで)を巡ったことはあったけれど、やはりカシュガルに来ずにシルクロードを語ることはできない。じっさい、カシュガルのホテルの壁にはこんなキャッチコピーが掲げられていた。

[Image]

 漢文の知識に乏しいので正確な訓読はできないが、要するに
シンチャン(・ウィグル自治区)に来ずに中国の広大さなんて分かるもんか、カシュガルまで来ずにシンチャンに来たなんて言えるもんか
というような意味かと思う。じっさい、カシュガルには、かつてNHK「シルクロード」第一部を通じて多くの日本人の心を動かした「トレーダー分岐点」の昔ながらの風情がそのまま残されていた。

 カシュガルには香妃墓を初めいくつかの観光スポットがあるが、私が感動したのは、観光客目当てではない本物の職人さんたちの仕事ぶりであった。こちらにアップした写真のうち、16番から24番あたりがそれにあたる。

 行動分析学の創始者のスキナーはかつて、
The industrial revolution made a great change in the incentives of the worker. It destroyed many natural reinforcing contingencies. In the long run, the old craftsman was perhaps working for money or for other goods, but every step of what he did was reinforced by certain immediate consequences. When, in the industrial revolution, his work was broken up into small pieces and single pieces assigned to separate workers, there was nothing left by way of a reinforcer except money.[行動分析学研究、1990, 5, p.102.]
【長谷川によるかなりの意訳】物を作り上げるそれぞれの段階で得られていた、かつての職人たちの喜びは、産業革命によって失われてしまった。細分化されてしまった作業をやり終えた時に与えられるものは、今や賃金だけになってしまった。
として、職人たちの仕事に「自然に与えられる強化随伴性」がたくさんあったことを惜しんだ。(ちなみにスキナーの同様の主張は、『Upon further reflection』(1987)というエッセイ集にも現れている。『人間と社会の省察』(ISBN4-326-10112-1)という訳本が出版されているのでご参照いただきたい。)。


 日本でも、民芸村のようなところに行けば、伝統的な工芸職人の技を拝見することができる。しかしそれらはしょせん観光のための客寄せにすぎない。ここに挙げた写真は、3〜4番を除けば、みな現地の人たちの生活にそのまま役立つ道具を作っている場面であった。単なる見せ物、あるいは贅沢な土産物ではなく、ナマの生活に直結しているというところに活気が感じられた。ここの職人さんたちの中には「仕事がきつい」という方もおられるかもしれないが、「仕事がつまらない」、「やりがいが無い」というような声は決して出てこないのではないかと思えた。

 とはいえ、このカシュガルも5年後、10年後にはずいぶんと変わっていくのだろう。すでに町の一部では近代化や観光地化が進んでいた。残念ではあるが、安価な工場生産物によってこれら手作りの製品が駆逐され、ごく普通に見られたロバやラクダの荷車が観光用幌馬車になる時代もそう遠くないように思えた。
【ちょっと思ったこと】